ZNI's Lab

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洗剤の種類・特徴とその用途

休みの日は、時間があれば掃除してしまう今日この頃です。

その掃除の時に使用するのが洗剤で、いろんな種類があって迷うことも多いかと思います。

今回は、そんな洗剤の種類と特徴について、自分なりにまとめてみました。

その前に、洗浄剤と洗剤の違い

普段は洗剤と言いますが、そのなかには「洗剤」と「洗浄剤」とあるのをご存じですか?

違いは次の通りです。

  • 洗浄剤 : 酸やアルカリの化学反応 (中和反応) により汚れを落とす
  • 洗剤 : 界面活性剤の働きで汚れを落とす

洗浄剤の方が強力で、こびりついた汚れをよく落としてくれます。 その代わり、素材を傷めたり、人体への影響が大きいものもあります。

洗剤は、効果はやや弱いですが、安全で素材を傷めにくいです。

ここでは全部まとめて洗剤と呼ぶことにします。

分類

家庭で使用する主な洗剤は、次の5種類だと思います。

  • 酸性洗剤
  • 中性洗剤
  • アルカリ性洗剤
  • 漂白剤
  • 研磨剤(クレンザー)

下記にそれぞれの特徴を記載します。

酸性洗剤

酸性洗剤は、アルカリ性の汚れを落とすことができます。 代表は水アカ、尿石、石けんカスなどです。

pH3〜6が弱酸性、pH3以下が強酸性に分類されます。 pHの数字が小さいほど洗浄力は増しますが、同時に危険性が上がっていきます。

代表的な洗剤としては、 弱酸性はクエン酸、強酸性はサンポールというところでしょうか。

ただ、気を付けておかないといけないことが2点あります。

まず1点目は塩素系漂白剤と混ぜてはいけないこと。 塩素系漂白剤は、塩素を安定させるために強アルカリ性になっているのですが、 ここに酸性洗剤を入れると中和反応が起こってしまい、 pHが下がってしまいます。 そうすると、安定していた塩素が空気中に放出されます。 塩素は毒ガスのため、下手をすると死んでしまうことになりかねません。

2点目は、鉄を錆びさせること。 これが結構凄くて、あっという間に錆びます。 よく洗い流してください。

中性洗剤

pH6〜8の洗剤です。

基本的には、界面活性剤の効果で汚れを落とします。 酵素を配合して洗浄力を高めたものもあります。

洗浄能力は穏やかですが、 人体への影響がすごく少ないこと、物の劣化もしにくい事から、 素手で洗うところによく使われます。 一番よく使われる場面は、食器を洗う時ですね。

代表的な洗剤はいろいろありすぎます。 個人的には、ウタマロが好きです。

アルカリ性洗剤

アルカリ性洗剤は、酸性の汚れを落とす効果があります。

酸性の汚れの代表格は「油」。 そのため、キッチン周りで大活躍します。 また、服に付いている皮脂も酸性のため、溶かして汚れを取ることができます。 そのため、洗濯用洗剤にも弱アルカリ性が使われているものもあります。 加えて、タバコのヤニは植物性樹脂なので、これも落とすことが可能です。

以上のように油全般に効果があります。 おそらく、家庭の汚れの8割以上は油由来っぽいので、 アルカリ性洗剤があればほとんどの汚れが取れると言っても過言ではないでしょう。

アルカリ性のうち、pH8〜11が弱アルカリ性、pH11以上が強アルカリ性に分類されます。 pHの数字が大きい強アルカリ性ほど洗浄力は増しますが、同時に危険性が上がっていきます。 その理由は、人間の皮膚などのタンパク質を溶かすから。 弱アルカリ性の洗剤を手につけると、ヌルヌルするかと思いますが、あれは皮膚のタンパク質が溶けているからです。 そんなわけで、特に強アルカリ性洗剤を使うときはゴム手袋は必須、できることなら安全めがねもあると良いです。

また、気を付けたいのが、タンパク質を溶かすということは、木も少し傷めます。 そして、アルミニウムはアルカリ性に反応して溶けます。 そんなわけで、それらをアルカリ性洗剤で掃除した後は、良く洗い流しておきましょう。

代表的な洗剤として、弱アルカリ性は炭酸セスキ、重曹、強アルカリ性はキッチンハイターでしょうか。

漂白剤

漂白剤は以下の3つに分かれます。

  • 塩素系漂白剤 : カビ汚れなど、生き物系の汚れをとるのに最適
  • 酸素系漂白剤 : 塩素系漂白剤より効き目がおだやか。脱脂力があるため、頑固な油汚れや排水管の汚れに効果あり
  • 還元系漂白剤 : 上記2つが酸化系なのにたいして、還元系は還元反応で汚れを落とします。鉄サビを還元反応させることで汚れを取ったり、塩素や鉄分で黄ばんだものを還元反応で元の色にすることもできます

酸性洗剤の項目でもいいましたが、気を付けるべきは塩素系漂白剤を酸性と混ぜないことです。

あと、漂白剤と書いてあるとおり、色を白くする効果があるので、色柄物に使う時は注意してください。

代表的なものは、塩素系だとカビキラー、カビハイター、酸素系だとオキシクリーン、還元系はハイドロハイタ―でしょうか

研磨剤(クレンザー)

研磨剤は、その名の通り、汚れを削って落とす物になります。 水アカや、焦げついたもの、あとは上記の洗剤で洗った後の仕上げなんかに使用します。

目の細かいクリーム状だと、あまり対象物を傷つけにくいですが、汚れを取る能力はやや低い。 目の粗いざらざらしたものは、対象物をやや傷つけますが、汚れを取る能力は高いです。

代表的な洗剤は、ジフや、ハイホームになります。

まとめ

種類 効果のある汚れ 代表的な洗剤
酸性洗剤 アルカリ性の汚れ
水アカ、尿石など
クエン酸サンポールなど
中性洗剤 いろんな汚れ
効果は穏やか
ウタマロクリーナーなど
アルカリ性洗剤 酸性の汚れ
油、皮脂、
タバコなど
キッチンハイター、
炭酸セスキ、重曹など
漂白剤 黒カビ、鉄サビなど カビキラー、カビハイター、
ハイドロハイタ―など
研磨剤(クレンザー) 水アカ、焦げなど ジフ、ハイホームなど