2023年7月6日、英検のホームページに出題形式のリニューアルのお知らせが掲載されました。 以下、リニューアル決定に至った背景をホームページより抜粋します。
- 英検はこれまで、その時々の学習指導要領に表わされる英語能力観を踏まえた出題を目指してきた。
- 現行学習要領の「外国語」では、複数の技能 (領域) を統合した言語活動の充実を図ることが目指されている。また、知識や技能の習得だけでなく、コミュニケーションを行う目的や場面、状況等に応じた言語の運用を考える中で思考力、判断力、表現力等の育成も求められている。
- これらを踏まえ、できるだけ早いタイミングで、新たな英語能力観を反映した出題形式を取り入れてリニューアルする必要があると、英検協会として判断した。対象級は1級から3級とする。
以上、英検のホームページより。全文は こちら (PDF) 。
出題形式のリニューアルで最も大きいものは、Writing が1題から2題に変更されるところですね。 追加される1題は、1級から2級は文章要約問題、準2級と3級はEメール問題になります。 なお、いままで通り残りの1題は意見論述です。
まあ、こういう風に改訂するのも理解はできますね。
なぜなら、今の英検って、Reading、Listening、Writing、Speaking それぞれの配点が同じで、
Writing 以外は複数題あるのに、Writing はたった1題 (例えば準1級は、Reading 41題、Listening 29題、Speaking 5題) 。
しかも、指定されたトピックについての意見論述と言うことで、
テンプレートを暗記さえできてしまえばかなりの高得点が期待できます。
つまり Writing さえ勉強したら合格するんじゃない? (そんなわけないけど) っていうバグみたいな仕様です。
今回の改訂は、このバグを修正するための改善となるわけですが、受験者にとっては難化ですね。 以下、難化だと思う理由です。
- 意見論述は、テンプレート化しやすいが、要約問題やEメール問題はどんな文章がくるのかわからないので、テンプレート化が難しいと思う (つまり、本当の英作文力が求められる)
- 要約問題では、論理的なつながりを見極めるという英語とは別の技能も求められる
- Eメール問題も、どのように答えるのが適切なのかという能力が求められる
なお今回のリニューアルで深刻な影響を受けるのは、高校生かもしれません。 なぜなら、英検2級以上あると大学入試で優遇されるからです。 例えば、加点されたり、試験免除になったり。 というわけで、英検取得を目指す高校生は来年の3月までに合格するべし!ですね。
準1級合格を目指している私も今年度中に合格できれば勝ち逃げですし、もうちょっと頑張るかなぁ。