ZNI's Lab

文房具の紹介をメインに、英語学習、ランニングなどの小ネタを書いています。

今更ながら「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」を読んで、語ってみた

ランニングの理論書のなかでもトップクラスで有名な本の一つ「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」(ランニングの公式)。

この本をぜひともオススメしたいのは、 ランニングを始めてその楽しさに目覚め始めた人です。 そういう人達って、もっと速く走りたい、 もっと効率良く練習するにはどうすればいいのかと 思い始める頃だとおもいます。 この本は、そういった人達にトレーニング方法のやり方の1つを示してくれます。

今回は、私なりにこの本の中身を紹介したいと思います。 まあ、市民ランナーレベルなので、たいしたことは語れませんけど……。

なお、この本の書かれている練習を行うに当たり、 GPS機能の付いたデバイスを使って、距離と時間を測るとよいです。 スマートフォンにアプリをインストールするとか。 個人的には、心拍数も測れるスマートウォッチがオススメです。

本について

  • タイトル : ダニエルズのランニング・フォーミュラ 第4版
  • 発売日 : 2022年7月27日
  • 定価 : 2,200円+税
  • 出版社 : ベースボール・マガジン社
  • ISBN : 978-4-583-11328-3 C2075
  • 著者 : ジャック・ダニエルズ
  • 翻訳 : 篠原美穂
  • 監修 : 前河洋一

目次は省きますが、 大きくPart I の理論編 (1章〜9章)、 Part II の実践編 (10章〜18章) に分かれています。

出版社による紹介ページは下記を参照して下さい。

www.bbm-japan.com

ダニエルズ理論の重要要素

まず始めに

理論はもちろん凄いのですが、 一番重要視しているのが怪我しないように練習を継続すること。 とにかく、怪我なく楽しく練習してくださいね!

\mathsf{\dot{V}O_2 max} (ヴィ ドット オーツー マックス) という指標

ダニエルズ氏考案のランニングの実力を測る指標。 これと、ランニングエコノミー (ランニングの効率) と、 \mathsf{\% \dot{V}O_2 max} (\mathsf{\dot{V}O_2 max} の何%で走るか) を使って練習強度を決めて行くのがこの本の最大の特徴。

\mathsf{\dot{V}O_2 max} はどんな概念なのかというと、 人の体重 1kg あたり かつ 1分あたりに、 どれだけの酸素量を吸収できるかという指標になります。 単位は ml/(kg・分)。 この値は訓練することで増えていきます。

計算方法はネット上の公式計算ツール https://vdoto2.com/calculator/ を使うのが良いかと思います。

ちなみに、\mathsf{\dot{V}O_2 max} の略語としてVDOT (ヴィドット) ともいいます。

なお、余談ですが、ドットは「一分あたりの」という意味を強調するためにつけたみたいです。 微分記号のドットからの発想なんでしょうね、多分。

ペース

5つのトレーニング強度が定められています。 強度によって、強化される内容がまったく異なるため、 狙った効果を出したければそれに見合った強度で練習が必要とのことです。 ちなみに、私はきつい練習だけすればいいと思っていましたが、 そうじゃないということをこの本で初めて知りました。

ペース名 効果 \mathsf{\% \dot{V}O_2 max}
Eペース (Easy) 心筋強化、血管新生の促進 59~74%
Mペース (Marathon) 本番のペースになれる 75~84%
Tペース (Threshold) 持久力強化 85~88%
Iペース (Interval) 有酸素性能力の向上 95~100%
Rペース (Repetition) 無酸素性能力の向上
ランニングエコノミーの向上
105~120%

フェーズ

大会までの期間などを4つのフェーズに分けてメニューを組みます。 さきほどの5つのトレーニング強度の組み合わせが4つのフェーズで変わります。

ランニングの距離によって、その4つのフェースで何をするべきか、 具体的な内容が書かれています。 800m〜トライアスロンまで幅広く書かれています。

まとめ

今更ながら、自分なりにランニング・フォーミュラの紹介をしました。

この本の大事そうなところだけを抜き出しましたが、 これ以外にもすごくいろんなデータが書かれています。 まるでランニングの辞書です。

というわけで、市民ランナーからアスリートまで広くオススメできる内容ですが、 特にランニングの楽しさに目覚め始めた人には1度は読んでおいて欲しい本でした。

ここまで読んで下さりありがとうございました。