振り子式やロータリー式の多色ボールペン/多機能ペンには、D規格やD1、4Cと呼ばれる形状のリフィルがよく使われています。
このリフィルはほとんどは油性インクなのですが、たまにゲルインクも存在します。
ゲルインクはその滑らかさ、インクの濃さはすばらしいのですが、減るのが速く、D規格リフィルのような小さいリフィルだとすぐになくなるんです。コスパ悪い!
というわけで、日本メーカのD規格ゲルインクのコスパってどれくらいなのかを少し調べて見ました。ベンチマークは油性インクの0.7mm芯です。
なお、この記事のデータは ボールペンManiax さんのサイトを参考にさせていただきました。 このサイトの情報量はすごくて、いつも参考にさせていただいています。素晴らしいサイトをありがとう!
D規格のリフィルとは
まず、D規格のリフィルはどういうものかについて説明します。
JIS S 6039:2020 に油性インクリフィルの形状が定められており、この規格の形式記号DのことをD規格と言っています。D型リフィルともいいます。寸法は、長さ67.0(+0.3 -0)、直径φ2.3(+0.05 -0)になります。
なお、よく4Cと言われることも多い形状ですが、この呼び名の由来はゼブラの4Cという型番のリフィルが似たような形をしているから。でも、4CはD規格に対して直径が0.1mm大きくてφ2.4です。また、4Cのことを、海外ではD1規格と呼ぶことも多いですが、厳密にはD1規格と言うのはありません。あくまで俗称ですが、当ブログではD1規格という言葉も使っていきます。
日本メーカ D / D1 規格 ゲルインクと油性0.7mmのコスパ
さて、D規格の説明も終えたところで、早速D規格およびD1規格のゲルインクリフィルのコスパを見てみましょう。 コスパは、筆記距離÷定価 で表し、これが大きいほどコスパがよいとしました。
なお、ゲルインクのインク色の名前は長いものが多いので勝手に省略しました。 どのように省略したかは、表の下の方に記載しています。
ゲルインク
メーカ ボディ径 |
型番 or 名称 |
インク色 | ボール径 (mm) |
筆記 距離 (m) |
定価 (円) (税抜) |
筆記距離 ÷定価 (m/円) |
---|---|---|---|---|---|---|
サクラ クレパス φ2.3 |
R-LGB04D | 黒,赤, BB,CrR |
0.4 | 120 | 300 | 0.4 |
R-GBM04 | 黒,SeK, CoR,SuB |
0.4 | 100 | 300 | 0.33 | |
ゼブラ φ2.4 |
JSB-0.4芯 | 黒,RoB, CmR, EG,BB |
0.4 | 110 | 160 | 0.688 |
JSB-0.5芯 | 0.5 | 80〜90 | 160 | 0.5〜 0.563 |
||
パイロット φ2.4 |
LHRF-20C4 | 黒,赤,青 | 0.4 | (不明) | 200 | (不明) |
色の略称について
- BB : Blue Black ブルーブラック
- CrR : Crimson Red クリムゾンレッド
- SeK : Sepia Black セピアブラック
- CoR : Coral Red コーラルレッド
- SuB : Sunny Blue サニーブルー
- RoB : Royal Blue ロイヤルブルー
- CmR : Carmine Red カーマインレッド
- EG : Emerald Green エメラルドグリーン
油性インク
0.7mm の油性ボールペンの代表的なものは下記になります。
メーカ ボディ径 |
型番 or 名称 |
インク色 | ボール径 (mm) |
筆記 距離 (m) |
定価 (円) (税抜) |
筆記距離 ÷定価 (m/円) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ゼブラ φ2.4 |
4C-0.7芯 | 黒,赤, 青,緑 |
0.7 | 480 | 80 | 6 | |
パイロット φ2.3 |
BRFS-10F | 黒,赤, 青,緑 |
250 | 100 | 2.5 | 低粘度 | |
ぺんてる φ2.3 |
KBXES7 | 黒,赤 | 260 | 150 | 1.73 | 低粘度 | |
三菱鉛筆 φ2.3 |
SXR-200-07 | 黒,赤, 青 |
200 | 200 | 1 | 低粘度 |
比較してわかるところ
- ゲルインクは超コスパ悪いのが一目瞭然。
- 筆記距離も100m前後、ほんのちょっとしか書けない。
- 従来の油性インクは安いし筆記距離も400m超え!
- 低粘度油性インクも、ゲルインクの2倍〜5倍くらい。
- ゲルインクのインク色は多いので、色分けに便利。
- 手帳のような書き込む量が少ない用途や、めったに使わない色はゲルインク、がっつり書類仕事するなら油性インクって棲み分けになりそうです。
まとめ
D規格ゲルインクリフィルのコスパについて調べました。 改めて数字にするとコスパ悪くてびっくり!
でも、ゲルインクの書き味は素晴らしいし、ブルーブラックは使いたいので、使い続けると思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。